<難キ連>難民移住労働者問題キリスト教連絡会は、教派を超えて難民や外国人労働者の問題に取り組む、エキュメニカルなキリスト教NGOです

~ 2019年3月1日 更新いたしました~

 

「あなたがたは、わたしが空腹のときに食べさせ、かわいていたときに飲ませ、旅人であったときに宿を貸し、裸であったときに着せ、病気のときに見舞い、獄にいたときに尋ねてくれたからである

<またイによる福音書 25:35~36> 

 

            

  ☆ 難キ連・難民移住労働者問題キリスト教連絡会

〒169-0051 東京都新宿区西早稲田 2-3-18-24 NCC気付(日本キリスト教会館 2階24号室 日本キリスト教協議会内)

   電話 03-5826-4915 事務局携帯 090-6012-8252( 電話番号変更在りません) e-mail:nankirensato@jcom.home.ne.jp

 

 

 

緊急お願い <お祈りください>… 心臓手術を待つAさんのために

 

☆ 難キ連難民日本語教室で学んできた仮放免難民申請者Aさんは、イラン革命後日本に庇護を求めて20数年、難民と認められず収容と仮放免の繰り返しの中で心臓を病み、この数年は投薬治療を受けて参りましたが、徐々に悪化し、この度主治医より心臓手術を勧められました。

しかし、現在仮放免という非正規滞在にあり、国民健康保険に加入することも出来ず、その手術の費用は100%から300%の負担となり、250万円以上という手術費用を算出されております。御周知のとおり、日本人および在留資格3か月以上の外国人には公的な健康保険があるおかげで、かかった医療費のうち病院の窓口で支払うのは3割が上限です。加えて、高額療養費制度もあります。例えば、医療費が100万円かかっても、同制度を使うことで、実際の支払いは87430円で済みます。本人は自覚症状の息切れや胸の痛みなどに悩まされており、「カテーテルアブレーション」という手術を受けることを希望しております。難キ連では、受任弁護士の岩井信先生とともに国民健康保険加入が可能な在留許可が取得できるよう入管に再審情願提出しております。

長期仮放免という見えない鎖につながれたような暮らしの中で心身の疲弊は極限に至っております。どうか、Aさんに安心して手術が受けられる在留資格が与えられますよう、Aさんの心身共に癒しのみ手が置かれますようお祈りくださいませ。また、手術のためのご支援、カンパも併せてお願い申し上げます。

 Aさんへのカンパ送金先 <難キ連>難民・移住労働者問題キリスト教連絡会へ

 

* ゆうちょ銀行 普通預金 記号10120 番号58327911

 

ナンキレン ナンミンイジュウロウドウシャモンダイキリストキョウレンラクカイ

 

(ゆうちょ銀行口座からは手数料無料です。また添付の郵便振替用紙も手数料無料です。)

 

        <柴山文科大臣の「教育勅語」発言の撤回と辞任を求める宗教者共同声明

 もし床下から浸水しつつあるなら、ぼーっと何もしないで見ているだろうか。そんな愚かな! 必死で土嚢を積み上げ、浸水を防ごうとする、私たちが大切なものを守ろうとするなら。これらの行動はそれと同じ。2018年10月18日難キ連 金性済代表(日本キリスト教協議会総幹事) 

 子どもたちの「いのち」を守ろう!柴山文科大臣の「教育勅語」発言の撤回と辞任を求める宗教者共同声明

 

                                    2018年10月18日

私たち宗教者は柴山昌彦文部科学大臣の「教育勅語」発言の撤回と辞任を求めます。去る10月2日、柴山昌彦文部科学大臣は大臣就任の記者会見で、「『教育勅語』は現代的にアレンジした形で今の道徳などに使えるという意味で普遍性を持っているという部分があり、検討に値する」という発言をして、わたしたちを驚愕させました。

この日本では、先の戦争の歴史を深く顧みながら、今日の平和憲法のもとで、1948年6月19日に、国会の衆参両議院において、明確に「教育勅語」とは決別する決議がなされたのです。衆議院決議においてはその理由として、「教育勅語」の「根本的理念が主権在君、並びに神話的国体観に基いている事実は、明らかに基本的人権を損い、且つ国際信義に対して疑点を残すものとなる。…ここに衆議院は決議を以て、これらの詔勅を排除し、…政府は直ちにこれらの謄本を回収し、排除の措置を完了すべきである」と述べ、参議院決議においては、「…わが国家及びわが民族を中心とする教育の誤りを徹底的に払拭し、…政府をして『教育勅語』その他の諸詔勅の謄本をもれなく回収せしめる。…」と述べ、政府として、「教育勅語」を徹底的に排除し、撤廃する強固な意思が表明されています。

すなわち、「教育勅語」の理念は、日本国憲法の主権在民と基本的人権の理念や、教育基本法の精神に全く反し、平和を願う世界の国際信義に背反するものであると考えられたからです。

柴山大臣は、10月2日、記者の「どの辺が十分今も使えると考えるのか」との質問に、「やはり同胞を大切にするとか、あるいは国際的な協調を重んじるとか」と答えました。いったい、「教育勅語」のどこに「国際協調」が語られているのでしょうか。「教育勅語」に全くない言葉をあげつらう柴山大臣は、「教育勅語」を読んでいたのでしょうか。人間社会の当然の理想としての「同胞を大切にする」という理念ひとつを評価するために、「一旦緩急アレバ、義勇公ニ奉ジ、以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スベシ」、すなわち、「非常事態発生の場合は、いつでも公に奉仕して永遠に続く天皇のために命をささげなさい」と謳い、子どもたちに命じる、全く非人道的な「教育勅語」の文脈から、なぜわざわざ「同胞を大切にする」理念を引き出す必要があるのでしょうか。

柴山文科大臣のこのたびの教育勅語「今も使える」発言は、再び戦前のような戦争国家への道を開き、子どもたちのかけがえのない「いのち」を国家のために投げ出すことを強要しようとするものであり、決して看過できるものではありません。

私たち宗教者は戦前のいまわしい侵略戦争を推し進めた「教育勅語」の復活を許さず、子どもたちの「いのち」、すべての「いのち」が守られていけるよう宗派・教派を越え、さらに祈り行動してまいります。

 ◇ 事務局長ブログより ◇ 

 10月21日 日曜日 

~ 事務局デスク 振り返ってみると… ~

  難キ連 9月、10月度報告より 抜粋               難キ連事務局長  佐藤直子

  

(中略)牛久の収容所内からの本日の電話の人々もすでに2年余りの収容です。

現在の面会には日用品、衣類、テレフォンカードのみならずレトルトカレー、コーヒー、紅茶などの差し入れを行っておりますが、ほんの一時でも彼らに笑顔を取り戻させるのです。(中略)

事務局デスクほぼ18年の日々を振り返ってみると…18年前のアフガニスタン難民受け入れのころと変わらない難民鎖国日本にため息が出ます。「出入国管理および難民認定法」という法制度の中で、日本にやってきた難民の人々が難民と認められることが極端に難しい状況から非正規滞在者となり、あるいは日本社会で移住労働者として社会の底辺を支え日本経済に貢献しながら超過滞在となった人々が囚われの身となる「入管収容生活」に、ほんの少しでも、彼らの心身を支え、人間として彼らが尊重されるべく希望が持てる道を見出すことができるよう、これからも主のお導きとみ旨に従い、祈りつつ入管被収容者面会支援活動を続けてまいりたいと願っております。

6月30日 土曜日

6月28日木曜日、日本聖公会横浜教区社会委員会、婦人会、諸教会の有志の21名の皆様、

東京入国管理局収容場の被収容者面会支援活動に
ご協働いただきまして誠にありがとうございました。 厚くお礼申し上げます。
21名のご参加を頂き、難キ連スタッフ2名を加え23名で
16名の被収容者に面会差し入れすることができました。 …

 

…1月17日午前、会議出席の準備中一本の電話が入りました。
東京入管収容場からの電話、流ちょうな英語でかけてきた電話の主は、かつて牛久の東日本入国管理センターに3年余収容されていた女性Kさん、 仮放免後4年半後の再収容です。 私どもが面会支援を始めたのは2012年牛久収容所でした。熱心なクリスチャンであり、母国語はもちろん卓越した日本語能力と英語も駆使し、 収容所内では時には通訳としても用いられていました。… 

    … 続きは「事務局より」に記載してあります。

 

 難キ連は、2018年も入管被収容者面会支援活動を使命として、不必要な収容の回避、被収容者の処遇、医療の改善を求め、ひとりひとりの心と体の健康を求めて支援活動を行います。

 また、非正規滞在に置かれている仮放免難民申請中の全ての人々の正規滞在化を求めます。

 難キ連は日本に庇護を求めた難民申請者、しかし認定されることなく非正規滞在仮放免者となっている人々の最後のよりどころです。20数年、仮放免という人々もいます。今年も難キ連活動にご理解とご支援をお願い申し上げます。

おり<献金・献品のお願い>    詳しくは<お問い合わせ>をご覧ください

献金振込先: ゆうちょ銀行 記号10120 番号 58327911

振込先: 難キ連 難民・移住労働者問題キリスト教連絡会

(ゆうちょ銀行からのお振込みは 手数料が無料です)

(他金融機関から) ゆうちょ銀行 店名 〇一八(読み ゼロイチハチ)ゼロイチハチ 店番 018

 普通預金 口座番号 5832791

 入管被収容者差し入れに:冬物男性用衣類(L,LL,LLL)レトルトカレー、レトルト食品、インスタントコーヒー、紅茶(パック)、切手、便せん、封筒、ノート、クリアファイル、KDDIテレフォンカード(NTTテレフォンカードは収容所内では使えません)ギフト券、金券(商品券、図書券など)

難民申請者が急増しています。庇護を求めてやってくる難民申請者は、難民と認められることなく非正規滞在の状況に置かれ、その大部分はいわゆる不法滞在者として入管収容施設に収容され、また、収容を解かれても定住する場所もなく不安な状況に置かれています。また、かつては日本社会の一隅を支えてきた外国人労働者、日本で学び日本社会の戦力となることを夢見た若者も、入管収容施設の内外で、日本の社会保障の枠組みから疎外され、厳しい状況にじっと耐えています。皆様のご支援、どうぞ宜しくお願い致します。

~難キ連 2018年の活動より~

東日本入国管理センター(通称牛久収容所)正面玄関にて

日本聖公会横浜教区社会委員会の皆さんと被収容者面会支援を終えて

  ♪ 難キ連チャリティコンサート  ♪

ボーマン・ベアンテ氏、ボーマン・ルリ子夫人による

    チェロとピアノのハーモニー

 

 


2017年2月4日土曜日 難キ連セミナー 報告


 

 

 

2月4日土曜日の難キ連セミナー、
「私は残念ながら日本に来てしまった…」に
ご参加の皆様ありがとうございました。

「長期仮放免=非正規滞在難民申請者の正規滞在化」は弊団体が取り組むべき今年の課題です。
収容、仮放免の長い時間を超えて、心筋梗塞で緊急手術の末に治療のための特定活動ビザで
正規滞在化したのは今から8年前ですが、10年、10数年、20年余りという長期の
仮放免は当事者の人生を狂わせる、取り返しのつかない「罪」であることを
Gさんの生きざま、難民の経緯を調べるべくGさんの母国に飛んだ際のフリージャーナリストの西中誠一郎氏解説で学びました。
西中氏自らがイランに飛び、取材されたビデオ映像で
現地の家族が話す「元兵士でありイラン革命後の活動家だった父親が日本に庇護を求めて逃げた」後の証言に胸が痛みました。

「私は残念ながら日本に来てしまった」という言葉はGさんの長い仮放免生活の中で吐露した心情であり言葉でした。
8年前、心臓手術の後、病気治療の後に与えられた特定活動(病気治療のため)のビザにより
国保加入などの日本の社会保障が今の彼の命を支えています。
何種類もの薬を飲み続けなければならない現在の彼は日本定住を望むばかりです。
日本に庇護を求めた40代に正規滞在化ができていたならば、
日本社会のために頑強な身体を使って労働力を提供したことでしょう。
現在1万人以上の難民申請者の人々には就労できるビザ(特定活動)が与えられます。
しかし、多くの仮放免難民申請者や入管被収容者が出ている現実があります。
難民審査の透明化と補完的保護により、再びGさんのような人が出ないことを切に祈ります。
加齢と疾病に悩む難民申請者の人生は取り返しがつきません。
まだ27年仮放免難民申請者のAさんやSさん一家、AMさん一家、非正規に置かれた無国籍の子供たち…
今年は彼らが一人でも多く正規滞在化を果たしますよう、彼らとともに歩みたい、思いを強くしたセミナーでした。